top of page
L1005514.jpg

2021.9.23 16:12

東京湾、沿線下にて

***

サックスは色に魂が宿る。

なんてうたい文句をよく聞く。新品時、指紋すらつけたくないほどの輝きをもつ管楽器も使い込んでいくとその人の指の形、よく当たる場所経年による酸化・劣化も含めてビンテージと呼ばれる風合いを持つことになる。近年ではビンテージの状態のものを中古で買うことができるようにもなったが、一昔前は新品を購入して自分だけが使うことが最高の贅沢とされていたため、見た目の汚れ度合いも一つのスキルの指標だったとかなんとか。

サックスを吹こうとしたことすらないが好きな漫画の主人公がサックス奏者なこともあり小ネタくらいの知識が付いた。

レインボーブリッジ近くの遊歩道、人通りも車通りも少なく、輸送用の大型トラックが並ぶ場所でサックスを吹く姿を見た。近くに自転車を止めこのスポットで吹き始めるまで何の迷いもなく、日常的にここにきて吹いている姿が容易に想像できた。

思えば楽器を始める理由を思い出せないくらいにナチュラルにドラムを続けているが演奏を始めるきっかけがない人もたくさんいるんだな、と思うことがある。悔しさもいら立ちも、もしかしたらはじめないほうがよかったのではないかなんて思うこともあるけどその感情と戦える人生になった時点で、自分を成長させるきっかけをたくさん暮れているなと思う。

このおっちゃんが、いつから、何を思って始めたかはわからないけど、お互い頑張ろうな。なんて思いました。

レインボーブリッジ遊歩道に初めて向かう前

近くのカフェでハンバーガーをほおばった後の

東京湾、沿線下にて。

bottom of page